<p>タグの中に<p>タグや<div>タグを入れると、意図したレイアウトが崩れてしまうことがあります。これは、HTMLの構造上の問題と、ブラウザの解釈による影響が原因です。この記事では、なぜこのような問題が発生するのか、具体的な例を挙げながら解説し、正しいHTMLの記述方法について説明します。
HTMLの構造とタグの入れ子
HTMLは、タグを使って文書の構造を表現するマークアップ言語です。タグは開始タグ (<タグ名>) と終了タグ (</タグ名>) で囲まれた要素で構成されます。タグは入れ子にすることができ、例えば<div>タグの中に<p>タグを入れることができます。しかし、<p>タグの中に別の<p>タグやブロックレベル要素 (<div>タグ、<h1>~<h6>タグ、<ul>タグ、<ol>タグなど) を含めることは、HTMLの仕様上許されていません。
<p>タグの入れ子
<p>タグは、段落を表すタグです。HTMLの仕様上、<p>タグの中に別の<p>タグやブロックレベル要素 (<div>タグ、<h1>~<h6>タグ、<ul>タグ、<ol>タグなど) を含めることはできません。ブラウザは、<p>タグの中に別の<p>タグやブロックレベル要素を見つけると、自動的に最初の<p>タグを閉じて、新しい<p>タグまたはブロックレベル要素を開始します。
<p>これは最初の段落です。<p>これは2番目の段落です。</p></p>
このHTMLコードは、ブラウザによって以下のように解釈されます。
<p>これは最初の段落です。</p> <p>これは2番目の段落です。</p>
このように、<p>タグの中に<p>タグを入れ子にしようとすると、ブラウザが自動的にタグを修正するため、意図したレイアウトにならないことがあります。
また、WordPressでは自動で<p>タグが出力される場面があり、意図せず入れ子になってしまう場合があるので注意が必要です。
<div>タグの入れ子
<div>タグは、文書を区切るための汎用的なタグで、ブロックレベル要素です。<p>タグの中に<div>タグを入れることは、HTMLの仕様上許されていません。ブラウザは、<p>タグの中に<div>タグを見つけると、自動的に<p>タグを閉じて、<div>タグを開始します。
<p>これは段落です。<div>これはdiv要素です。</div></p>
このHTMLコードは、ブラウザによって以下のように解釈されます。
<p>これは段落です。</p> <div>これはdiv要素です。</div>
このように、<p>タグの中に<div>タグを入れ子にしようとすると、ブラウザが自動的にタグを修正するため、意図したレイアウトにならないことがあります。
正しいHTMLの記述方法
<p>タグの中に<p>タグや<div>タグを入れ子にしたい場合は、代わりに<span>タグなどのインライン要素を使用するか、<p>タグの外側に<div>タグを配置するなど、HTMLの仕様に沿った記述方法を採用する必要があります。<span>タグは、行内要素であり、<p>タグの中に含めることができます。
まとめ
<p>タグの中に<p>タグや<div>タグを入れると、ブラウザが自動的にタグを修正するため、レイアウトが崩れる原因になります。正しいHTMLの記述方法を理解し、意図したレイアウトを実現するために適切なタグを使用することが重要です。